知的財産と資金調達

資金調達の場面で、特許権が役立つか否かという話です。

まず既に売上げが立っている場合（特許製品をローンチ済み）、特許権を評価しなくても売上実績によって事業を評価できるという考え方があります。つまり、特許権の効果が売上実績に織り込まれているとの考えです。このような場合は、融資場面が多く、現状では、融資判断の材料として、特許権はあまり考慮されていないと言われています。

では、新規事業の場合はどうでしょうか？売上事績はありません。このような場合は、投資場面が多く、投資判断にあたって、事業自体だけでなく、特許権も重要になる場合が出てきます。事業自体が優れているか否かが最も評価されるべきですが、優れた事業は模倣やすいことを考えると、資金提供側にとって特許権がある方が安心です。有形資産で資金調達しにくいＩＴ系スタートアップの場合、特に知的財産・特許権が重要となります。